第3回 harappa lecture
旅立つ前に−卒業していくクリエイターたちの言葉
ゲスト 泉谷雅人・熊谷晃太
進行 高橋 しげみ・大瀬千尋(harappa)
日時 2004/02/20 金曜日 19:00−21:00
場所 space harappa
参加者 24名
そろそろ卒業の季節がやってきます。
「奈良美智展弘前」やharappaの活動にも深く関わってくれた若きアーティストたちが今年の春卒業をむかえます。
弘前大学で四年間、美術を学んできた彼らに、次のような質問を投げかけました。

Q1 美術に興味を持ったきっかけは?
Q2 普段どんなことを考えながら制作していますか?
Q3 大学に対していちばん不満に思ったことは?
Q4 学生時代にあなたにいちばん大きな影響を与えたのは
   誰ですか?
Q5 学生時代のいちばんのよい思い出は?
Q6 これからどこで何をしたいですか?

春からは社会に出て、それぞれの道で活躍していく2人のアーティスト。harappaで思いのたけを語り尽くしてから、旅立ってもらいましょう。
Q&A
A:泉谷雅人
A1: 「美術」の定義が自分のなかでまだはっきりとしていないけれども、仮にそれが「自己表現」だとしたら、産まれた時からしているし、「絵を描くこと」だとしたら、幼児期には大好きなことだったし、「人に見せて何かを感じてもらうこと」だとしたら、小学校の頃は誰もがやっていた。ただなぜ今このような活動をしているかというと、幼い頃に父親の描いた日の出の絵に感動したからだと思う。
A2: ホントに集中している時は、無我夢中。有頂天になったり、どん底まで落ち込んだり。でも、普通に色々と考える。
A3: 活気のなさ
A4: 友達
A5: 色々あるけど、晃太との二人展は楽しかった。良い経験だった。
A6: たくさんの国や土地の人々の考えや、生活に触れてみたい。

泉谷君の作品

熊谷君の作品
A:熊谷晃太
A1: たぶん幼稚園くらいから絵を描くのは好きでしたが本格的に描くようになったのはMAJIO氏の絵にひかれてから。特に「美術」というのに興味があるのではなく単純に絵を描くこと、いい絵や写真を見るのが好きなだけかも。
A2: ほぼ無心。実家の愛犬は元気かなあとか将来どうしようかなとか。
A3: 実にならない講義が多い。
A4: 実習先の子どもたち
A5: 酒に気持ちよく酔いながら自分の中で傑作が生まれ落ちる瞬間。
A6: いろんな所でいろんな事を学んで、自分という存在を総括的に認められるようになったら、教師になって子どもたちと過ごしたい。

当日の様子

■レクチャーを終えて 

今回は弘前大学を今年卒業する、泉谷君と熊谷君に来て頂きました。
アーティストとしても活躍している二人、学生生活も卒業式を残すのみとなった今は、これからの期待や不安で一杯といった感じでした。
何か新しい事を始めるには非常に体力がいります。期待に胸が躍っても、すぐ打ち砕かれるかもしれません。参加者からの「卒業してから見えた事は?」の問いに二人とも答えられませんでしたが、それは当然の事だと思いました。卒業してこの土地を離れ新しい土地で新しい人に出会って違う経験をして初めて分かる事だと思います。なのでその答えが出たら是非聞かせて欲しいと思います。
私自身も専門学校で油絵を専攻していました。卒業して10年近くなりますが、学校を卒業して以来、殆ど絵を描いていません。既に自分の感覚の中で絵を描くという感覚が失われつつあります。非常に悲しい事です。恐らく学校を卒業してからも絵を描き続けている人というのはほんの一握りなのではないでしょうか?折角の才能をココで断ち切って欲しくなく描き続けて欲しいというのが、私がこの二人に託す希望です。奈良美智さんも続ける事が大事だと言っていましたが、それは本当だなと自分を通して感じています。
ここで、社会に出ながらも続けるという難しさにもぶち当たって欲しいです。そしてひと回り大きくなって harappa に戻ってきて欲しいです。その時は煉瓦倉庫で展覧会をしましょう。        大瀬千尋

二人展(ギャラリーデネガ)右・泉谷君 左・熊谷君

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