東奥日報 2002/09/29付

  美智展閉幕 57日で5万9000人  
     
     八月四日から弘前市吉野町の吉井酒造煉瓦倉庫で開かれた「奈良美智展」(実行委員会主催、東奥日報社など共催)は二十九日、大盛況で五十七日間の会期を終えた。最終日は三千人を超える入場があり、一日当たりの入場者の最高を記録。駐車場やグッズ売り場に終日、列ができたが、混乱もなく、ボランティアが主体となって運営した展覧会は、成功のうちに幕を下ろした。

 期間中の総入場者数は約五万九千人。最後の入場者となった六ケ所村の会社員工藤信雄さん(31)一家には、実行委の岩井康*会長が同展のグッズなど記念品を贈った。
 
   工藤さんは、妻智子さん(34)、長男温仁君(1つ)の三人で、入館終了間際の午後六時半に訪れた。智子さんは「素晴らしい作品を見ることができ、間に合って良かった。まさか一番最後とは」と驚きの表情で語った。

 同展は、弘前市出身の現代美術家奈良さんの故郷初の大規模展で、新作を中心に約四十点を展示。全国でも珍しいボランティア主体の運営が話題を呼んだ。六月一日の会場作りから始まったボランティアには、受付や監視などに、述べ約三千五百人が参加した。

 今後、会場の吉井酒造煉瓦倉庫では、同展の関連企画「こどもワークショップ成果展」が十月五−六日の二日間、開かれ、五十七人の作品が展示される。入場は無料。

※「岩井康*会長」の「*」は「束」へんに「刀」の下が「貝」
※写真は岩井会長(左)から、記念品を渡される「奈良美智展」最後の入場者となった工藤さん一家
 

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